ごあいさつ
Greetings
はじめまして、株式会社クオーレ代表の阿部秀嗣です。
私は1962年にクオーレの本社がある大田区蒲田で生まれました。私が子供のころ、京浜工業地帯の中心である蒲田には町工場がたくさんありました。近所の幼馴染の家も町工場を営んでおり、よく工員さんに遊んでもらった思い出があります。
高度経済成長期の中、町は活気にあふれており、あちこちで金属を削る音、ドリルやプレス機の音、新しい家を建てる大工さんのカンナや金槌をふるう音が日常的に聞こえていました。そのような中で少年時代を過ごした私は自然とものづくりに興味を持つようになりました。
私が中学生になったころ、時代はちょうどパーソナルコンピューターの黎明期で、Apple、PET、Tandyといった海外のパーソナルコンピューターが日本にも入ってきており、元々秋葉原で電子部品を買い集めては電子工作に熱中していた私はしごく当然のようにコンピューターに興味を持ち、蒲田の専門学校でコンピュータのハードを学び、卒業後は小さなソフトハウスに就職しました。
当時はまだ紙テープやパンチカードを使用していた時代で、マシン(仕事で使うコンピュータのこと、実機とも言いました)に触れることができるのは予め予約申し込みしたうえで、たった週に4時間程度しかありませんでした。
当時私が扱っていたマシンはミニコンと呼ばれるものでしたが、大きなラックが何台も並んだ仰々しいもので価格も数千万円から1億を超えるような高額なものでした。
今では、このシステムの何千倍もの能力を持ったものがスマホとして手軽に購入でき、一人で複数台持つような時代となりました。
1985年当時のコンピュータシステムと私
浄水場の配水制御システムを導入したときのコンピュータ室の様子。
振り返りますと、コンピュータがまだ一般的でなかった時代から、現在のように社会に大きなインパクトを与えるまでになったコンピュータの大変革の時代にこの仕事につけたことを本当にありがたく思う所存です。
多くのよき先輩や上司に恵まれ一人前のSEとなった私は、1990年弱冠28歳の時に自分の会社を立ち上げ、起業しても3年で90%が倒産するといわれるきびしい経済状況の中をこれまで無事に会社を運営してくることができました。ひとえに世間の皆様のおかげであると感謝しております。
この上は、将来の日本を背負って立つような優秀な人材を一人でも多く育て、社会へのご恩返しとなるよう努力してまいりたいと思っております。
平成29年(2017年)